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書評ブログ-不定期更新中

【おすすめ】出版業界がテーマのお仕事小説特集

こんにちは、宮乃諾菜[@miyano45]です。

 

本好きならば、出版業界にあこがれを持つのは自然の摂理。(自然の摂理か??)

お仕事小説はフィクションでありながらその空気感を知ることができて楽しいものです!

 

電子書籍は救世主となりうるか『#電子ハック』柳井政和(文芸春秋)

小説(紙)が大好きな主人公・春日枝折は憧れの出版社に就職したものの、配属先は文芸編集部ではなく電子書籍編集部だった。

電子書籍は紙の本を駆逐する悪魔か、それとも出版界を救う救世主なのか!?
文学少女が編集者として一人立ちしていく姿を追いながら、変貌する出版界の明日を占うお仕事小説。(Amazonの内容紹介より引用)

本書は電子書籍オリジナル小説。cakes(ケイクス)で連載されてます。

電子書籍を個人で出すか出版社から出すか、出版社から出すメリットなど編集者としては耳の痛い話もあり、四苦八苦する姿がえがかれます。

 

また本書の出版は実験的にネット連載→電子書籍化の流れを採用しています。

もしこの出版フローが上手くいけば、ネット連載→電子書籍専売でも主力商品になるという前例が作れるでしょう。ただ、出版社としての影響力がインフルエンサーなどの個人やテレビと比べて圧倒的に弱いので、出版社のマーケティングの変化に期待。

 

売り上げから見て世間はまだ圧倒的に紙の本を支持していますが、紙派電子書籍派とわず読書家には読んでもらいたい本です。

【関連サイト】

cakes.mu

 

Amazon Kindleストア

楽天Kobo

#電書ハック【文春e-Books】【電子書籍】[ 柳井政和 ]

価格:880円
(2018/12/2 17:00時点)
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本の顔を作ります『装幀室のおしごと。』範乃秋晴(メディアワークス文庫)

本の顔であるカバーのデザインなど本の装幀に焦点を当てたお仕事小説です。

小説では表紙の威力(?)は絶大です。ジャケ買いする人でなくとも、表紙や中身のデザインによって「面白そう、関心がある」と感じて手にとります。

主人公・本河わらべは読者に手に取ってもらうために頑張る装幀家(本フリーク)です。なので本の原稿は読みこみ、「本の気持ちになって」ブックデザインをします。あるとき出版社が合併するので、仕事のやり方をすり合わせるために二人一組で仕事をすることになります。ペアになった巻島はベストセラーを連発する装幀家。本の顔であるのに、巻島は原稿を読まずにデザインをします。本河はこれに反発しますが、「売れたらよい」とする巻島にけむに巻かれます。反発しあいながらも良いブックデザインを作るために頑張るお話です。ハッピーエンドです。

 

フィクションですので鵜呑みは危険ですが、本のデザインがどのような流れででき上がっていくのか、知ることができて新鮮でした。お仕事小説としては編集者と作家のコンビが多いので。

デザインする際、原稿を読んでいるか否かで対比されているのが印象的でした。二人がなぜ原稿を読み込む/読まないのか、彼ら自身の背景が深くかかわっています。

読み終えたときわたしは「末永く仲良くして」って思いました。(小並感)

【関連サイト】

mwbunko.com

楽天

装幀室のおしごと。 ~本の表情つくりませんか?~ (メディアワークス文庫) [ 範乃 秋晴 ]

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(2018/12/2 17:11時点)
感想(0件)

 

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こちら

校閲ガール』宮木あや子(角川文庫)

誤字脱字・事実確認をしてくれるエキスパート部門。それが校閲部。そこに配属されてしまった河野悦子(こうの・えつこ)、略して校閲ーーーーー?! ファッション雑誌大好きウーマンである彼女は上司に「校閲頑張ったら移動できるかもよ」とそそのかされ、彼女の思う校閲をする。周りを巻き込んでハッピーエンドを迎えるお仕事小説。

 

校閲ガール (角川文庫) [ 宮木 あや子 ]

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感想(8件)

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ドラマ公式サイト

www.ntv.co.jp